昨日ヴェルナー・パントン展のオープニングレセプションに行ってきました。正直初めは名前を聞いても全く誰だか分かりませんでした。改めて調べてみたらなんとあのパントンチェアのデザイナー。驚きました、プロダクトデザインを学んでいた者として情けない。オープニングレセプションという事もあり、ケータリングがあったり著名な方も多数いらっしゃっていたようです。僕が気づいたのは山本宇一さんだけでした。他にも作家の熊谷直人さんや藤崎圭一郎さんもいらっしゃったようです。話がずれますが最近藤崎圭一郎さんのブログを読んでいるのですがとても面白いです。一度メールを送らせていたいただいた事があるのですがとても優しい方でした。話を戻します。展示の内容はとても面白いものでした。パントンの歴代の作品やその意図がとても分かり易く、その時代にとても合っている展示がなされていました。あの椅子もこの人のデザインなんだという驚きもありました。またパントンチェアの変化も紹介されており面白かったです。照明、椅子、空間、テキスタイルと分類された展示だったんですが、それぞれの初めにパントンの言葉が壁に大きく書かれていてそれが印象的でした。僕と全く同じ事を考えてる思えば、全く逆の事を考えていたりと不思議でした。少し違うかもしれませんが「私はテーブルとコーヒーカップがあるだけの真っ白な部屋にいなければならないという事が我慢ならない」「色彩はフォルムよりも重要かも知れない」「幾何学模様と数色の組み合わせだけのシンプルな実験」「クラフトマンシップに乗っ取った作家性のあるモノよりも量産される工業製品の方が興味がある」「尊敬や素晴らしいと思うデザイナーはたくさんいるが真似している人は一人もいない」などなど。またパントンの空間の演出がとても面白かった。実際に体験が出来るので友達にもおすすめしたいと思います。むしろもう一度いきたいなー。もう1つ思ったのが、パントンの作品は比較的派手な色やパターン、変わった形、素材が多かったのですがそれは彼自身の嗜好よりもその時代の影響が強かったのではないかと思うのです。彼の言葉から、時代を意識したより新しいモノを、より新たな可能性を、今とは違うモノをという意思を感じました。しかし、ただ変わっているだけでなく彼が素晴らしいと思ったのが、彼が一番大切にしているのは機能性だということ。例えば椅子であれば座り心地がいい、これがもっとも重要だと。正統性と新しい可能性への挑戦、それらを同時に感じる素晴らしいデザイナーだと思いました。最後に彼の言葉で気になった一言を「自分の好きな色の椅子の座り心地が一番良い!」
今回も誘ってくれてありがとうaiちゃん。11月楽しみにしています。